「undo」 岩井俊二監督の異色作
岩井俊二監督は、「花とアリス」では蒼井優、「四月物語」では松たか子と、それぞれに主演女優の魅力を瑞瑞しく引き出していた。
「undo」は、前二作の女子高生や女子大生の甘酸っぱい青春物語ではなくて、ちょっと倒錯した愛の物語を描いた短編である。
例によって、岩井監督一流の映像美に浸る。
この映画は、何度か、ドキッとする怖いシーンが瞬間的にあるのだけれど、その中でも特にこのシーン。
「ねえ・・・ちゃんと、縛ってよ・・・」
怖いですね~。
でもこのシーンがこの映画のテーマと言えよう。
山口智子は、昔から好きだったのだけれど、こういう時の目力は凄い。というか、山口智子でなければ、このシーンは成り立たなかったと思う。
そういう意味で、この作品でも、やっぱり女優の底力を引き出す岩井俊二監督の凄みを感じた。
ちなみに、劇中に出てくる診断名、「強迫性緊縛症候群」というのは、実際にはない病気のようだ。
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