「ミスター・ノーバディ」もしもあの時、あの選択をしていたら・・・
今朝、人生における全ての選択は正しい。 - weekend_todo v2.0 という記事を書いたら、以前見たこの映画がまた見たくなってiTunesで見た。
この映画、私がいつも参考にしている超映画批評というサイトで、100点満点中の97点がつけられていた作品だ。ここはいつもかなり辛口の点数をつけるサイトなのだ。
この映画のテーマは「人生における選択」だ。
例えば、転校してきた女の子に「皆と一緒に泳ごうよ」と誘われる。
その時彼は、「バカな奴等とは泳がない」と言って彼女に嫌われてしまう。本当は彼は泳げなかったから、それを言うのが恥ずかしくて言えなかったのだ。
もしこの時、正直に「僕は泳げないんだ」と言っていたら、どうなっただろう?
普通の物語なら、主人公が選択に迫られ時、主人公はどちらかを選び、その結果によってストーリーが進んでいく。
そこをこの映画は、どちらの選択肢によるストーリーも平行して進めてしまうのだ。
どの女の子とデートするか、問いかけにどう回答するか、あるいはあの時どこへ行くか……大小さまざまな選択肢が、バタフライ効果のごとくのちの人生に影響を及ぼしてゆく。それは誰もが体感するが、決して証明はできない空想の世界だ。
この映画の恐るべきところは、それらの空想をすべて、たった1本の映画の中で展開してしまったことに尽きる。だから本作のストーリーは、上映時間が1分また1分とすぎゆくほどに、平行世界が増え、まるで生い茂る巨木の上方へと向かうように無数に枝分かれしてゆく。
超映画批評『ミスター・ノーバディ』97点(100点満点中)
初めて見た時には話に追いついていくだけで精一杯だったけれど、随所に盛り込まれた映画的な表現技法が素晴らしく、それらを上手く使うことで奇想天外な発想のこの映画を、決して難解なものでなくしている。
再度見なおして、この映画はやっぱりすごい映画だと思った。
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