「定年楽園」 ワクワクして定年を迎えるために。

定年楽園

定年楽園

を読んだ。これは、

「老後の生活のためには1億円必要」

とか言っておどかす本ではない。

そのタイトルの通り、定年後の人生がワクワクして迎えられるための本だ。

来年定年を迎える私にとって、これからの人生をどう生きるか、それは自分としては考えていることだったのだけれど、この本を読んだら、それは決して間違っていないことが分かったし、そればかりか、強力に背中を押してくれたのだった。

それを示すために、この本の中で、私がビビッと共感した箇所を抜き書きさせて頂きたい。

定年を迎えてまでなぜ、継続雇用で会社に残って不満をもち続けないといけないのか?

私のように終身雇用にどっぷり浸かってきた世代にとっては、定年まで雇用されることが、「義務」と捉えているところがあった。だからこそ、不満があってもそれを我慢して不本意な仕事もしてきた。それが「雇われる」ということであり、仕事とはそういうものだと思っていた。
それをやっと卒業できるというのに、何故自ら好んで留年しようとするのか?

世の中の役に立つことをやる。
これこそが、まさにシニアがやるべき仕事でしょう。私の尊敬する先輩が60歳以降に定年してやる仕事は「自分の好きなことをやって、それが世の中の役に立つのが理想だ」とおっしゃっていました。

会社に勤めて自分に与えられた仕事をしていれば、企業活動を通じて何かしら世の中の役に立つことにはなっていたはずだが、その実感を日々味わうことは難しい。やはり、会社から命じられることを「会社のために」やる。その感が大きい。

私は、定年後は、働くとしても、もう「会社のために」は働かないと決めている。「世の中の役に立つ」そのことがこの手に実感できる仕事をしたいと思っている。

同じ働くにしても人から指示されたことを淡々とこなすよりは、自分で考え、創意工夫して働くほうが楽しいに決まっています。現役サラリーマンの時代には、なかなかできなかったそういう働き方、それを実現することが本当に「自由」を得ることなのではないでしょうか。

どんな働き方が出来るのか、まだはっきりはしていないが、私は、少なくとも「人から指示されたことを淡々とこなす」働き方だけはしないと決めている。

「自由」を求めることが目的ではないけれど、「自分の好きなことを好きなやり方でやる」ということを、やっと私が自分自身に許可することができた気がしているのである。

この本のタイトル通り、私の定年後が「楽園」になるかどうか。確かにリスクはあるけれど、ワクワクの方が大きい。ワクワクを感じるからこそ、私の考えはきっと正しいと信じているのだ。