日本が「心の時代」になってきた。
若者が酒を飲まないのも
喫煙しないのも
結婚しないのも
車を買わないのも
少子化も
消費の低迷も
全て同じ原因だと思う。
昔はこうだった。
大人になったら酒は付き合いで飲まなくちゃ。
タバコくらい吸わなくちゃ。
適齢期になったら結婚しなくちゃ。
結婚したら子供は2人位は作らなくちゃ。
クルマくらい持たなくちゃ。家くらい買わなくちゃ。
皆、自分がどうしたいのかじゃなくて、どうすべきか、にとらわれていた。
今やっと、日本人は若い人たちを中心に、その呪縛から逃れ始めたと感じる。
考えてみれば、昔はある意味楽だったのかも知れない。
自分で考えなくても、「どうすべきか」を「世間」というものが教えてくれた。
それに従いさえすれば、幸せになれると信じられた。
そして、実際、それに従いさえすれば、豊かになれた。
表面上は。
でも今は、その価値観自体が無くなってきた。従っても、必ずしも幸せになれないことに気づき始めた。
日本人は、やっと、自分のやりたいこと、自分の欲しいもの、それに向き合うことができ始めてきた。そうして生きて良いのだということを、お互いに認めあうことが出来るようになってきた。
その結果として、冒頭に挙げたような現象が表面に現れてきた。
だから、これは決して憂うべきことではなくて、良い兆候だと私は思う。
これからは、一人一人が自分に必要なものが何かを考えて、生きていく時代。そういう意味で自由な良い時代の幕開けだ。
「心の時代」 と言う人がいるけれど、それはこういうことじゃないかなと私は思う。