「弾く」ことが音楽ではないのだ。
アドリブ演奏で、つい、「弾きすぎてしまう」という問題がある。
これについては、以前のエントリでこのように書いた。
譜面のないアドリブ演奏の場合は、「弾かなくちゃ」「音を出さなくちゃ」という強迫観念で、必要以上に音を弾きすぎることが往々にしてある。
もう、休符で音を途切らすこと自体が怖いのである。
演奏に自信がある人は、適切に休符を置ける。無駄な音を弾かないので、それが結局、良い演奏になる。
沈黙が怖い - weekend_todo v2.0
確かに、そういう恐怖心もその通りなのだけれど、ちょっと別の視点に気付いた。
「弾き過ぎる」ということの原因は、自分の音を良く聴くことができていないからじゃないだろうか。
音楽の本質は、「弾く」という行為なのではなくて、その結果出てくる「音」なのだ。
その「音」が聴けていないから、「弾く」ことが音楽だと思ってしまうので、ついたくさん弾いてしまうのではないか。
手を動かすことよりも、耳を澄ます。
これからはちょっと、そういうふうに意識してみたいと思う。