現地で初めて肌で感じることができる、その国の真実
日本に留学していたある中国人の手記から。
私が出会った日本人はみな素晴らしかった。日本社会には文明と秩序が根付いている。私はそこで温かい援助を受け、心からの笑顔を見た。私は日本でばかにされたと感じたことはなかった。自分の生活がしっかりしていれば、他人を恨む必要はないのだ。自分が他人を尊重すれば、他人も自分を尊重してくれる。日本に対する“妄想”は日本に行ってなくなった。
レコードチャイナ:私が恨むべき日本はいったいどこに? 日本を訪れて“妄想”がなくなった―中国ネットユーザー
これを読んで私は、昔、仕事で中国に行った時のことを思い出した。
瀋陽という都市で泊まったホテルでのこと。
各階のエレベータの前にフロントがあり、そこに若い女性が2人ずついた。
何泊かしていたので、朝晩そこを通ると、彼女らは待ちかねたように片言の日本語で話しかけてくる。それもただの挨拶ではなくて、わざわざカウンターから出てきて、色々話をしようとするのだ。
最初はいったい何ごと?と思ったのだが、聞いてみると、彼女らは昼はホテルでアルバイトをしながら、夜は日本語学校に通っているとのこと。我々は格好の日本語の練習台にさせられていたと言う訳だ。
日本に行って仕事をすることが夢だと笑顔で語る彼女ら。その屈託の無さ、エネルギーに圧倒される思いだった。
そのとき私は思った。あんな素晴らしい若い人たちがいる中国という国は、これから素晴らしい国になるに違いない。と。
私は、若い頃に中国に行く機会を得て、本当に良かった。
この日本に留学していたある中国人と同じように、自分の目で見て、実際に現地の人と会って初めて、その国の真実を肌で感じることが出来るのだ。
報道は、社会で一番目立つ部分、そして、なぜか負の部分しか見せようとしない。いまだに古い恨みだけに縛られている中国人は、彼らの一部に過ぎない。
中国にも、真実に気付いている人々、自分を成長させ、前に進むことが大事であることが分かっている人々はたくさんいる。
そのことを私は知っている。