舞い上がる落ち葉たち
朝、通勤途中の用水路脇の並木道にて。
前方の木から落ち葉がハラハラと舞い落ちているのが目に入った。
おや? すっかり葉が落ちた枯れ木のはずなのに、あんなにたくさん葉が落ちるとは?
と思って近づいたら、舞い落ちる枯れ葉と見えたのは、実はたくさんの雀だった。
誰かが、木の根元に米粒をまいてあったのだ。
雀たちは木の枝にとまって待っていて、人通りが無くなると一斉に舞い降りて、米粒に群がり、ついばむ。
私が近づくと、一斉にまた舞い上がって、木の枝にとまる。
木の枝に止まった雀たちは、近づいて観察しないとそれと分からない。
雀の色は、まるで冬の枯れ枝と同じで、大きさはちょうど葉っぱと同じくらいだから。
舞い上がる雀たちは、まるで舞い落ちる枯れ葉の逆回しを見ているようであった。