失敗の本質
この本を読んだ。
「超」入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ
- 作者: 鈴木博毅
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2012/04/06
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 10人 クリック: 181回
- この商品を含むブログ (39件) を見る
私が前から考えていたことの一つに、
何かをやって上手く行かなかった時、今までのやり方がまだ足りなかったから上手くいかないのだ。と考えるべきか、今までのやり方がダメだったから上手く行かないのだと考えるべきか。
ということがある。
どちらの考え方を取るかによって、次に取る方針が180度変わってしまう。いずれ出る結果によって、どちらが正しかったかは分かるのだが、間違った方針を選んだ場合、さらに悪い方に突き進むという恐ろしい事態を招く。
しかし、結果が出ても尚、「まだまだ努力が足りないのだ」と考えて、逆方向にさらに突き進むということが起こりえる。
同じ方向に、ひたすら努力さえすればいつか必ず上手く行くという、根拠のない盲信。思考停止。
そして、それが起きていたのが、我々がアメリカに負けた戦争だったというのだ。
戦後の高度成長期にアメリカを圧倒した日本メーカーは何故、今凋落したのか。そこにも戦時中に日本が犯したのと同じ過ちの繰り返しを見ることが出来ると著者は言う。
この本の中でも繰り返し出てくるスティーブ・ジョブズ。彼が言った名言の一つを思い出した。
美しい女性を口説こうと思った時、ライバルの男がバラの花を10本贈ったら、君は15本贈るかい??そう思った時点で君の負けだ。
確かに、当時の日本軍がやっていたことも、今の日本メーカーがやっていることも、バラの本数を増やそうとしているだけのようだ。