【続】パラレルワールドに行って帰ってきたイヤホン

前回のあらすじ

ポケットにイヤホン入れてたはずなのに無くなっていて、服と鞄のあらゆるポケットを探しまくったが無くて、落としたかと思って、もう1回最初のポケットを探ったら、あった。何度探っても無かったのに。どう考えても超不思議。

これについて前回の結論としては、

イヤホンか、私か、どちらかが、パラレルワールドに転移したのかも知れない。

と、良く分からない謎の気分のままに書いたのだけれど、その後ちょっと、さらに考えてみた。


あの日、宇宙(1)にいた私は、会合の帰り、電車に乗るまでの間に、ポケットに入れていたイヤホンをどこかで落としたのだろう。

宇宙(1)にいた私は、電車の中でイヤホンが無くなっていることに気付き、探しまくった。

一方、宇宙(2)にいた私は、会合の帰り、電車に乗るまでの間に、ポケットに入れていたイヤホンをどこかで落とさずに電車に乗った。

電車の中で、宇宙(1)にいた私は、何かのはずみで、もしくは、神の意思によって、宇宙(2)に転移した。

それを知るよしもない私には、まるで無くなっていたイヤホンが突然現れたように見えた。


ということではないだろうか。

私はあの時、「イヤホンが見つかって欲しい」と願った。

すると宇宙が転移して、イヤホンが私のポケットに存在する宇宙に行くことが出来たのだ。


引き寄せの法則」とか、「思考が現実化する」とかを良く聞く。

これは、要するに上のようなことじゃないだろうか。

自分が何かの現象を引き寄せたり、作り出したりするように思えるのは、実は逆で、あらゆる可能性は既にあらゆる宇宙の中で実現されていて、どの宇宙に自分が存在するかというだけのことではないかと。

自分が望むことがこの宇宙に実現するのではなく、自分がそれが実現されている宇宙に移動するのだ。