生きてるだけで「運が良い」

パナソニックを一代で築いた経営者の松下幸之助は、面接の最後に「あなたは運がいいですか?」って質問してたんだって。
それで「運が悪いです」っていう子は、どんなに学歴がよくても落としてしまう。逆に、「運がいい」って言える子は「人に恵まれてる」ってことだから採用する。
松下幸之助流・一発で人間性を見抜く問い:あなたは運がいいですか? : ihayato.書店

これ、知ってたので、採用面接で2回ほど使ったことがある。

ストレートにそのまま聞くとネタがバレるかも知れないと思ったので、結構大変そうな経歴だった人に、「それは大変でしたねえ、運が悪かったと思いませんか?」みたいな感じで。

確かにこの質問は的を射ていると思う。

何にでも感謝することが出来る人は、プラス思考で何でも捉えられる人であり、そういう人は「あなたは運がいいですか?」と聞かれたら、「もちろん、運がいいです!」と答えるだろう。

一方、何でも他責で、マイナス面しか見れない人だったら、同じ質問をされても、自分にふりかかった不運なことだけを思い出し、「運が悪かった」と答えるだろう。

しかし考えてみれば、今、ここに人間として生きて存在している。ということだけで十分、「運が良かった」と言えるのではないか。

だって、宇宙の中でも水と空気とちょうど良い重力と温度がある惑星がここに無ければ自分はここに存在していないのだし、たまたま恐竜に食べられなかった弱い哺乳類が隕石の衝突の中で生き残らなければ、今自分は存在していないのだし、たまたま私の父と母が出会わなければ、私はここに存在していないのだから。

そして生まれてからこの年まで、飢えることもなく、病に倒れることもなく、事故に遭うこともなく、無事に生きてこられた。

こう考えれば、普通に生きている人間が、「私は運が悪い」などと言う理由はどこにもないんじゃないか。

つまり、「普通」などということもない。それは全て、とても「運が良い」ことであって、そう思うと「ありがたい」って気持ちが、自然に湧いてくる。

そして、そういう風に思えるということが、「幸せ」ということなんじゃないだろうか。