ドラマ「ダンダリン」再び。

2度ほど書いているドラマ「ダンダリン」について再度なのだが、今日、フェイスブックでシェアされていた記事。

「ドラマに共感しそうなブラック企業で働かされている社員は、平日の夜にのんびりドラマを見ている心の余裕がない。のんびり視聴できるのは、社員を働かせてふんぞり返っているブラックな連中でしょうが、自分たちが悪者のドラマなんて、見る気もしないでしょうね」(放送作家)
ドラマ「ダンダリン」大コケ…竹内結子の“役者魂”が裏目か (日刊ゲンダイ) - Yahoo!ニュース

私は仕事柄、労働基準監督官が主人公だということで興味を持って見始めたのだが、やはり労働基準監督官という役柄自体が、ちょっとドラマの主人公としては特殊すぎたのかなあと思う。

この放送作家さんに言うことは当たってるかもとは思う。そこまで極端ではなくても、上司に使われて毎日嫌な思いをしている人も見れば、管理職として苦労している人も見るだろう。

要はこのドラマは、立場が変われば、どちらが正しいと言えなくなるという、そういう難しい問題を扱ってしまっているのだ。

マンガチックな描き方をするドラマであれば、もっと誰が見ても良いヤツと悪いヤツがはっきりしている設定であるべきだったのかも知れない。

ダンダリンは、「法律を守って会社が潰れるのは経営者が無能だから。そのツケを労働者に押し付けないで下さい!」と言う。それが彼女の信念のようだ。

確かにそうなんだけどなあ。でも。。ってところが、モヤモヤするのだよね。

確かに私もモヤモヤする。

「法律を守ると会社が潰れる」 もし、そういうことが事実だとすれば、そういう法律自体には欠陥がないのか?

その問いかけは、このドラマにはない。

主人公たちも、問題が解決しても何かモヤモヤしている。ということをドラマで描いてはいる。

放送作家氏は、きっとそのモヤモヤの理由を理解しているはずだし、法律の矛盾を描きたかったのだろうけれど、残念ながら、見ている側にそこまでは伝わらない。

どうなんだろう? そのうち、描くのかな?

「果たして、その法律自体は、正しいのか?」ということも。

そこまで踏み込んだらすごいと思う。ちょっと楽しみだから、低視聴率で打ち切りになるかも知れないけど、最後まで見ようと思う。